2009年5月22日金曜日

英語の発音と内容/よくある議論

ホントでしょうか! 英語の発音について、発音なかんよりも内容が肝心だ、と云う主旨の意見をよく目にすることがあります。
概要としては、「世界で活躍する人は己の母国語の発音で堂々と仕事をしているではないか。 日本人でも世界的に日本語の発音なまりでも英語で活躍しているではないか。」と云うお話です。
気持ちはわかりますが、かなり乱暴な議論ではないでしょうか。 内容が問題である、と云うことは基本的には議論の余地の無い話です。 本来英語の発音と内容は比較してどちらが大切か等と争うべき物ではありません。 乱暴な議論をするなら、発音がより適切で、内容がより優れている事がいいに決まっています。

発音の仕方が気になり言いたい事が十分に言えないなどというのはもちろん論外です。 自身の発音が気になって言いたいことも言えなかったとしたら、それこそ未熟の証です。 たとえて云うなら、楽器演奏者が音楽の表現よりも手の動きに気を取られていたとしたらとても公の演奏にはなりません。

内容がしっかりしていれば発音にはあまりこだわらなくても良いのでは、と云うのも結構説得力があります。 たしかに、世間的に人格に優れて社会的に名声のある人が、公式の場で "Please sit down" と云うつもりだったのが "sit"をシット と発音しても誰も笑う人はいないはずです。 なぜなら、状況から判断して "シット down" はあり得ないことで、まして人格優れた人がわざとそんな変なことを云うわけが無く、外国人が話しているのだから発音が悪いのだとみんなで理解してもらっていると考えるべきです。

なにはともあれ、無意識に少しでも正しい発音が出来るように努力するに越したことはありません。 これもまた議論の余地がないはずです。

「英語の広場」 千葉市で活動の英語サークル