2009年6月9日火曜日

ピアノコンクール優勝の辻井さんと英会話の学習

辻井さんのピアノの習得から英会話の学習の秘訣をますます確信しました。

バン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝した全盲のピアニスト辻井伸行さんのテレビニュースで、辻井さんのビアノを教えた人が、初めての曲は音符が見えないため全盲の辻井さんに録音した曲を聴かせて憶えたと云うことです。 それでも曲が極端に速い音については聞いても音が分からないため、ピアノでゆっくり弾いて何の音かを教えてそして憶えたと云うことです。

以前のブログで「知らない言葉は何度聞いても分からない。」と云いましたが、音楽も音の一つ一つを聴き分けられない程早い部分については何回聞いても分からないものは分からないとのことです。 それでも一度一つ一つの音が何であるかを知れば次に速いスピードで聞いても一つ一つの音が認識できると云う分けです。 これは脳が聴覚だけの情報では満たすことが出来ないとき知識としての情報を不足の部分に補って聴覚情報を完璧なものにすると云う脳の優れた能力です。 とくに耳からの情報だけの日常の会話などはこの傾向が強いようです。 

このことは英会話の学習でよく経験することがあります。 一つ例をあげると、ブラッドビット主演の「ジョーブラックによろしく」と云う映画をDVDで見ていた時に、最後のシーンでブラッドピットが演じる主人公に恋する娘が、死神の時に知っていた主人公が別な本来の愛する人であることを確かめるように、小さな声でささやくように "I wish you could've known my father"と問いかけて、主人公が "me too"と答えて安堵するとこがあります。 何回聞いても "I wish you could know my father" としか聞こえません。 しかし、前後関係、時系列関係からおかしいと思い字幕をチェックしたところやはり "I wish you could've known my father"と書いてありました。 そこで気を取り直して聞き直したところはっきりと"could've"と"known"が聞こえてきました。
本当は聞こえていないのに脳がその空白を埋めたようです。

なぜ脳が空白を埋めたかと云うと、本来の意味、聞こえなくても発音しているので聞こえないところが言葉と言葉のリズムと間合いで聞こえない空白があり、適切な語を脳の知識から補足していると考えられます。 

だから、言葉は「間」をふくめてリズムやイントネーションが大切な分けです。 特に会話ではこのことがとても重要です。 このことが分かると語句などはひと飲みで頭に入って来るようになるはずです。

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「英語の広場」 千葉市で活動の英語サークル